いわき市の北西部に位置する鬼ケ城山は、同市第2の高峰。その昔、鬼がすんでいたと言い伝えられていることがその名の由来。山頂直下の大岩には、鬼のすみかとされる小さな洞窟(どうくつ)がある。山頂までの道程にはさほど困難な個所はなく、山麓(さんろく)には市営のキャンプ場などレクリエーション施設があるため、家族連れや初心者に人気がある。
登山口を歩き始めると、しばらくは舗装された道が続く。山道は青々とした小木に囲まれ、自然豊かな山の世界へといざなう。新緑の中、途中に流れる沢のせせらぎが耳に心地よい。
山道では、マツ、雑木、アセビの緑を楽しみ、尾根道を歩き切ると、巨大な岩が見え始める。山頂に近づくにつれ岩の数が増え、鬼岩洞窟を通り過ぎると、花こう岩の山頂にたどり着いた。
山頂(西峰)にある巨岩には3つの祠(ほこら)が建っている。広くはないがのんびりとした雰囲気の山頂で、いわき市街や阿武隈の山々、小名浜港が遠くに見渡すことができ、いわきの山ならではの景色を満喫した。
山頂から東に向かう急な下降を慎重に下り、のんびりとした林道を500メートルくらい進むと東峰へと到着。急な坂道を終え、林道を歩み進めると分岐点に戻った。
山すその「いわきの里鬼ケ城」には、キャンプ場やバンガローなどが併設。宿泊施設「ききり荘」の大浴場で、登山の疲れを癒やすハイカーも少なくない。
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