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1月から証券口座移行 東邦銀行と野村証券が包括提携

07/27 10:00

 東邦銀行、とうほう証券、野村証券は26日、金融商品の仲介業務で包括提携の契約を締結したと発表した。野村が全ての証券口座の管理や営業支援を行い、東邦銀は新設する部署に野村からの出向者を受け入れ、専門的なノウハウを共有する。強固な営業基盤を生かして野村の運用商品を販売することで収益向上につなげたい考えだ。来年1月から順次、新体制で業務を開始し、同10月に完全移行する。

 野村と地方銀行との提携は5行目で、東北では初めて。3社は昨年8月、提携に基本合意していた。現時点で、3社の預かり残高は計約7000億円だが、1兆円までの拡大を目指している。

 契約のイメージは【図】の通り。東邦銀は会社分割の形で公共債や投資信託など顧客の証券口座を野村に移行。今年10月に「アセットコンサルティング部」を新設し、東邦銀のほか野村の福島、郡山両支店(いわき営業所を含む)からの出向者、とうほう証券の社員計約270人体制を整える。野村の金融商品の勧誘や販売、アフターフォローなどを行い、東邦銀の各営業店と連携することで付加価値の高い金融サービスを提供する。

 野村への口座移行は来年1月から始まり、同10月に完了する予定。顧客には口座移行の同意書を提出してもらう。移行完了に伴い、とうほう証券は営業を終了するが、その後の在り方は未定という。野村の福島、郡山両支店は閉店するが、名称と役割を変えて上場企業など一部の法人の顧客向け業務を継続する。

 東邦銀によると、今回の提携が業績に与える影響は不明という。

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