横断歩道の白線間隔広く 福島に県内初設置

10/30 09:30

白線間隔が90センチに広がった横断歩道を歩き、視認性などを確かめる参加者=福島市

 道路の標識や標示に関する命令の改正に伴い、45~50センチだった横断歩道の白線間隔が今夏から、45~90センチに拡大した。福島県警は福島市に県内で初めて間隔を90センチにした横断歩道を設置した。整備した福島高南側の横断歩道で29日、体験会を開き、PRした。

 県警によると、標識の設置基準などを定める「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」が7月26日に改正されたことに伴う措置。わだちを避けて白線を引けるため維持費の削減につながり、耐久性の向上も期待できるという。県警は今後、視覚障害者の横断を手助けする突起状の「エスコートゾーン」や音響装置がある交差点から順次、導入していく考え。

 体験会には、県立視覚支援学校の生徒らが従来の幅と90センチ幅の両方の横断歩道を歩き、視認性などを確かめた。体験した生徒は「これまでは白線の間隔と歩幅がほぼ同じだったが、90センチに広がると二歩分になるため真っすぐ歩けるか不安に感じた。エスコートゾーンなどがあると安心だ」と話した。県警交通規制課は「視覚障害者の意見も踏まえながら対応したい」としている。

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