甲子園を目指し球児が熱戦を繰り広げた全国高校野球選手権の地方大会で、試合会場での撮影や、撮った写真と動画の交流サイト(SNS)投稿を禁止する動きが広がった。プレーを巡る誹謗中傷から選手を守るのが主な目的。日本高野連は7日に開幕した甲子園大会でも投稿しないよう求めている。実効性のある対応を取れるか、各地の高野連は苦慮している。
「スマートフォンやタブレット等で撮影した写真、動画をインターネット上に無断で掲載することを禁止しております」。7月中旬、盛岡市の球場で試合の合間に場内アナウンスが流れた。電光掲示板でも告知された。
岩手県高野連が呼びかけを始めたのは今年から。日本高野連のルールに準じた対応という。
福井県高野連は数年前から主催者の許可なく動画を撮影することを禁止している。過去に通路を妨げるように置かれた三脚で観客同士がトラブルになったほか、応援席の女子生徒らの盗撮を防ぐ狙いもある。
一方で兵庫県高野連は「ルールを作っても守ってもらうのは難しく、黙認せざるを得ない状態だ」としている。