【パリ共同】パリ・パラリンピックで1日、陸上女子走り幅跳び(視覚障害T12)でウクライナのオクサナ・ズプコフスカ(43)が5連覇を達成した。競泳男子のオレクサンドル・コマロフに続く金メダル。競技後「ウクライナで大会に向けた準備ができたのは、国を守る兵士のおかげ。このメダルを軍にささげます」と感謝を述べた。
ズプコフスカは2012年のロンドン大会で世界新記録を樹立した絶対女王。21年の東京大会で負傷して「もう跳べないと思っていた」という。再び金メダルに輝き「ウクライナの現状を考えると、この金メダルは特別だ」と語った。
ウクライナメディアによると、11歳で陸上を始めたが、視力が低いことを理由に母親から走り幅跳びに反対された。医師からは、着地の際に負荷がかかるため全盲となる恐れがあると警告されたという。「目が見えなくなることは怖くなかった。このスポーツが好きで、自身の存在を証明するための手段でもあった」と振り返った。