自民・新総裁に石破茂氏　決選投票で高市早苗氏を逆転

　自民党は２７日午後、総裁選の決選投票で石破茂元幹事長（６７）を第２８代総裁に選出した。過去最多９人が立候補する混戦となり、１回目の投票でどの候補も過半数を獲得できず、高市早苗経済安全保障担当相（６３）が１位、２位が石破氏だった。両氏による決選投票で石破氏が逆転し、高市氏を破った。１０月１日召集の臨時国会で、岸田文雄首相の後継となる第１０２代首相に指名される。早期の衆院解散・総選挙が取り沙汰される中、幹事長など党役員人事に着手する。

　石破氏は、総裁選出後の両院議員総会で「笑顔で暮らせる安全安心な国にするために全身全霊を尽くす」と述べた。任期は２０２７年９月までの３年間。

　決選投票の結果は、石破氏２１５票、高市氏１９４票で２１票差だった。内訳は石破氏が議員票１８９、地方票２６、高市氏が議員票１７３、地方票２１だった。

　衆院選を巡り、与党内には、首相の所信表明演説と衆参両院の代表質問の直後に解散すべきだとの声が根強い。１０月２７日や１１月１０日投開票の見方がある。