【ジュネーブ、エルサレム共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は3日、イスラエル軍が地上侵攻するレバノンで、避難所で生活する35万人を含めて100万人以上が避難民になったと述べた。軍報道官は、レバノン南部の一部地域の住民に対し退避するよう要求。レバノンは人口約530万人でパレスチナやシリア難民も多数居住している。攻撃強化で避難民がさらに増加する可能性もある。
米ニューヨーク・タイムズ電子版などによると、イスラエル軍は、親イラン民兵組織ヒズボラ幹部らを狙ってレバノンの首都ベイルート地域を攻撃した。この幹部は、軍が9月に空爆で殺害したヒズボラ指導者ナスララ師の後を継ぐ中心人物と目されていたという。
日本外務省は3日、レバノンから退避を希望した在留邦人2人が、日本政府の手配したチャーター船で出国し、キプロスに到着したと発表した。
テドロス氏は、戦闘激化により直近の24時間以内に28人の医療従事者が死亡したとも明らかにし、医療従事者の保護を求めた。戦闘から逃れるために職場を離れた医療従事者も多い。