【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まってから7日で1年。ガザ保健当局によるとガザ側死者は1年間で4万1800人を超え、ガザ人口の9割に当たる190万人以上が避難生活を続ける。停戦交渉が難航する中、イスラエルは9月30日、ハマスと共闘する親イラン民兵組織ヒズボラ掃討を掲げ隣国レバノンに地上侵攻。イランはイスラエルをミサイル攻撃するなど戦火は中東各地に拡大し、出口は見えない状態だ。
ガザ戦闘は昨年10月7日、ハマスによる奇襲で始まった。イスラエル側死者は約1200人。ネタニヤフ政権は直ちにガザ空爆を開始。昨年10月下旬、イスラエル軍はガザ北部から地上侵攻して徐々に南下し、今夏までにほぼ全域を掌握した。女性や子どもも含めた犠牲者はガザ人口の約2%に当たり、国際社会から非難の声が高まった。
ガザは境界封鎖によって食料不足が深刻化し、餓死者も出た。感染症も広がった。軍は「人道地区」を設定して住民に退避要求したが、人道地区への攻撃も相次ぐ。