ノーベル平和賞の受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の木戸季市事務局長(84)は12日午後、岐阜市内で記者会見した。ロシアのウクライナ侵攻など、核の脅威が高まる中での決定は「最も良いタイミングだった。人間を守るため、破壊すべきものは何かということを真剣に考えなければいけない」と述べ、核兵器廃絶の必要性を訴えた。
5歳の時に被爆した木戸さんは、自分たちの活動が核兵器禁止条約発効につながったと指摘し「『ヒバクシャ』は世界的な言葉になっている」とも強調。原爆被害によって失われた命や、共に活動をしながら既に他界した仲間に「再び被爆者をつくらない」と改めて誓ったと明かした。