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漢字の世界 四字熟語
【2006.1.17】
犬馬之労(けんばのろう)

他人のために力を尽くす

 今年は戌(いぬ)(犬)年なので、犬にちなむものを選んだ。

 この語は「四字」には違いないが、「四字熟語」といえるかどうか。

 犬と馬は、身近にいて忠実に人に仕える家畜の代表であることから、「犬馬」と組み合わせて、卑下(へりくだる)意となる。

 「犬馬の労」とは、主君のために力を尽くすこと。さらに広く、他人のために(へりくだって)力を尽くすこと、になる。「犬馬の労をとる」というふうに用いる。

 この語には、特に出典らしいものは見当たらないが、「汗馬之労(かんばのろう)」(馬に汗をかかせるほどに働いて、手柄を立てる)という語が『韓非子(かんびし)』に見える。

 「汗馬」が「犬馬」に転化してできたものだろうか。 

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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