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漢字の世界20

 

四字熟語
【2006.2.7】
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)

目的達成へ苦労に耐える

 「薪(たきぎ)に臥(ふ)し胆(きも)を嘗(な)む」と読む。これも呉(ご)と越(えつ)の話だ。

 春秋時代、呉越の戦いで父を亡くした呉王夫差(ふさ)は、毎日薪の上に起き臥して「父の仇(かたき)を忘れるな」と自分を励まし、ついに越を破った。

 負けて命乞(ご)いをした越王勾踐(こうせん)は、毎日獣の胆をなめ、苦い屈辱の思いを忘れないようにし、復讐(ふくしゅう)を図った。

 その結果、最後に越が勝って呉は滅びた。これが、『史記』などに見る”呉越の興亡”の一コマである。 「臥薪嘗胆」は、このように、仇討ちのため、心を励ますことから、目的を達成するため、長い間苦労に耐えること、にたとえられる。

 これに近いことばとして「艱難辛苦(かんなんしんく)」、「刻苦勉励(こっくべんれい)」など、直接的表現がある。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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