minyu-net

連載 ホーム 県内ニュース スポーツ 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
四字熟語TOP
漢字の世界35

 

四字熟語
【2006.2.25】
巧言令色(こうげんれいしょく)

口先き上手で、上べを飾る

 口先き上手で、上べを飾ること。「巧」は、たくみ。「令」は、善いの意。

 『論語』学而(がくじ)篇の語。「巧言令色、鮮(すくな)きかな仁(じん)」(口がうまく、上べを飾るやつは仁徳が少ないぞ)と、孔子の言葉。「鮮きかな仁」は、「仁鮮きかな」と言うより強い表現。詠歎(えいたん)の語法。

 子路(しろ)篇にも、「巧言令色足恭(すうきょう)」(巧言令色の度が過ぎてばか丁寧)という文が見える。「足(ソク)」は、度の過ぎる場合はスウと読む。

 また、子路篇には「剛毅木訥(ごうきぼくとつ)は仁に近し」という孔子の言葉も出てくる。性格が強く意志が固い、素朴で口べたな人物は、仁徳に近い、と。

 この「剛毅木訥」は、ちょうど「巧言令色」の裏返しになる。孔子の人物観がよく表れているところだ。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN