minyu-net

連載 ホーム 県内ニュース スポーツ 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
四字熟語TOP
漢字の世界36

 

四字熟語
【2006.2.27】
君子豹変(くんしひょうへん)

「変節」に近い語に変化

 この語は、もとの意味からずれた用い方がされている。

 もとは『易経(えききょう)』に基づく。「君子は豹変す、其の文蔚(うつ)たり(毛の紋様がくっきりしている)」が、その原文。

 立派な人物(君子)は、自分の過(あやま)ちを悟ったら、すぐに改める。改め方は大変鮮やかで、美しい豹の紋様のようにはっきりわかる。庶民(小人(しょうじん))はそれを見て従う、ということ。

 だから、もとの用法は、善に移ることが鮮やかという良い意味であるが、今日では、(立派な人物でも)態度をくるくる変える、という悪い意味で用いられることが多い。

 政治家などは、都合が悪くなると自説を曲げ、「君子豹変」と居直ったりする。「変節」に近い語となった。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN