minyu-net

連載 ホーム 県内ニュース スポーツ 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
四字熟語TOP
漢字の世界37

 

四字熟語
【2006.2.28】
二束三文(にそくさんもん)

量が多くても値は廉い

 2月が終わって3月となるので、2と3のつく語を選んでみた。

 これは日本の熟語。「束」は、たばの意。「文」は江戸時代の貨幣の最も低い単位。2たばで、たったの3文。量が多くても値(ね)は廉(やす)いこと。

 「二足三文」と書いて、草履が二足で三文だったことをいう、との説もある。

 江戸から明治の文明開化となって、古き良き書画骨董(こっとう)が二束三文で欧米へ流れていったことは、よく言われる。戦後の例でも、漢詩漢文がおろそかにされた結果、貴重な漢籍が二束三文でたたき売られたのは、返すがえすも残念だった。

 優良株ともてはやされたのも束(つか)の間(ま)、悪(あく)どいやり方が露見して二束三文となることもあるから、ご用心。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN