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漢字の世界39

 

四字熟語
【2006.03.02】
青天の霹靂(せいてんのへきれき)

予想外のことが急に起こる

 よく晴れた青空に、突然雷が鳴る。予想もしないことが、にわかに起こること。「霹靂(へきれき)」は、雷が鳴るゴロゴロという音の形容。

 社会的な大事件、例えば2001・9・11のニューヨークの出来事など、文字通り青天の霹靂であったが、個人的な事柄にもよく使う。

 会社の人事で、大抜擢(ばってき)を受けたような場合、「この度の任命は青天の霹靂でして…」と謝辞を述べる。謙遜(けんそん)の口ぶりになる。

 この語の早い使用例は、宋の陸游(りくゆう)(放翁(ほうおう)・十二世紀の人)の詩の、「正(まさ)に久蟄(きゅうちつ)(長く潜(ひそ)んでいた)の龍の如(ごと)く、青天に霹靂を飛ばす」という句。これは病み上がりの放翁が、酔いにまかせて筆をふるったことを詠(うた)う。筆勢の激しさの形容。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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