minyu- net

連載 ホーム 県内ニュース スポーツ 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
四字熟語TOP
漢字の世界82

 

四字熟語
【2006.04.22】
夜郎自大(やろうじだい)

世間知らずのうぬぼれ

 世間知らずのうぬぼれ。一人よがりの尊大なさま。「夜郎」は、中国の西南部にあった小国の名。「自大」は、自分が大きいとうぬぼれること。この語は、『史記』の記述に基づく。

 漢のころ、西南部(今の湖南省と貴州省の接するあたり)に十いくつも国があり、その中では夜郎国が最も大きかった。それで、漢王朝の使者が来た時、王は「漢と我が国とどちらが大きいか」と尋ねた。道路が通じていなかったので、漢の広大さに気がつかなかったのだろう、と。

 相撲でいえば横綱と序ノ口ぐらいの差があるのに、それをわきまえず尊大な口をきいたのである。わが国のことわざの「井(い)の中の蛙(かわず) 大海(たいかい)を知らず」「鳥無(とりな)き里(さと)の蝙蝠(こうもり)」というところ。 

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN