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漢字の世界102

 

 

四字熟語
【2006.05.17】
高山流水(こうざんりゅうすい)

深い友情の交わり

 妙(たえ)なる音楽、転じて、深い友情の交わり。

 『列子』に見える次の話に基づく。

 ―伯牙(はくが)という琴の名人がいた。友人の鍾子期(しょうしき)はよく批評をした。伯牙が高い山を思いながら琴を弾(ひ)くと、鍾子期は「いいなあ、聳(そび)え立つ泰山(たいざん)のようだ」と評し、流れる水を思いながら弾くと、「いいなあ、広々(ひろびろ)とした大河のようだ」と評した。伯牙の心の内を、鍾子期はすべて理解していた。鍾子期が死ぬと、伯牙は琴を弾くのをやめた―。

 伯牙は自分の音楽を本当に理解する人がいなくなったので、琴をやめたのだ。この話から「知音(ちいん)」の語が出た。自分の音楽を知ってくれる人=親友、の意に用いる。「知己(ちき)(己(おのれ)を知ってくれる人)」に近い語である。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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