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漢字の世界112

 

 

四字熟語
【2006.05.29】
桑田碧海(そうでんへきかい)

世の中の激しい移り変わり

 桑畑が青海原(あおうなばら)に変わる。世の中の移り変わりが激しいこと。「桑倉(そうそう)(倉桑)之変(のへん)」ともいう。倉は海の意。

 麻姑(まこ)という仙女が、「私は東の海が三べん桑田に変わったのを見た」と語った話(神仙伝)に基づく語。

 唐の劉庭(りゅうてい)芝(し)の詩に「己(すでに)見る松柏(しょうはく)の摧)くだ)かれて薪(たきぎ)となるを、更(さら)に聞く桑田の変じて海となるを」と詠(うた)い、続けて「年(ねん)々歳(さい)々花(はな)相い似たり、歳々年々人(ひと)同じからず」と人生の無常を歎く。

 江戸から明治への移り変わりや、敗戦後の世相の変化など、まさに”桑田碧海”というべきだろう。

 麻姑は18、9に見える美女で手の爪(つめ)が長い。それで背中を掻(か)くと気持ちがよかろう、ということから”麻姑(まこ)(孫(まご))の手”ができた。 

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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