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漢字の世界126

 

 

四字熟語
【2006.06.14】
多岐亡羊(たきぼうよう)

学問広げると心理に達せず

 8番目は羊(ひつじ)(未び(み))。

 「岐(わかれみち)多くして羊を亡(うしな)う」と読む。別れ道の多いところで、逃げた羊を見失う。学問の道があまり多方面にわたると真理を得られない喩(たと)え。『列子』の話に基づく語。

 楊朱(ようしゅ)の隣人が逃げた羊を大勢(おおぜい)で追いかけ、楊朱にも加勢を求めた。「1匹の羊を追うのに、なんでそんなに多くの人がいるのか」と楊朱が問うと、「岐路が多いので」という。結局羊を得られずに帰り、「岐路の中にさらに岐路があって見失った」と答えた。

 この話のあとに「大道は多岐を以(もっ)て羊を亡い、学者は多方を以て生(せい)(みち=真理)を喪(うしな)う」という。

 学問に限らず、事業の方針や人生の進路など、選択に迷う場合に用いる。 

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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