えとの最後は猪(いのしし)(亥(がい))。 いのししのようにむやみにつき当たる。すさまじい勢いでつき進むこと。
四字熟語としての出典はない。「猪突」の二字は『漢書(かんじょ)』(前漢時代の歴史)に漢王朝を一時乗っ取った王莽(おうもう)が囚人らで組織した軍隊の名に見える。
また王莽は「き勇(きゆう)」(もいのしし)という名の軍隊も組織し、合わせて「猪突き勇」と称した。死をも恐れずつき進む勇猛な軍隊だったようだ。
「猛進」は文字通り猛々(たけだけ)しく進む。特に出典はない。
ところで「突」の字は当用漢字では、穴かんむりに大(だい)と書くが、もとは穴かんむりに犬(けん)(いぬ)と書いた。穴から犬が突然(とつぜん)飛び出す意だから、大(だい)と書いたのでは意味をなさないのだ。
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