はいはい、と言って何でも承諾する。おもねるようすをいう。
韓非子(かんぴし)の語から出た。
「主(しゅ)(主人)未(いま)だ命(めい)ぜずして(命令しないのに)唯唯、使わずして(使役しないうちに)諾諾、(主人の)意に先んじ旨(むね)を承(う)け、貌(かお)を観(み)、色(いろ)を察(さっ)し、以(もっ)て主の心に先んずるなり」と。
「唯唯」は、はいはいという返事。「諾諾」は、「そうそう」と承諾するようす。召し使いや側近が主人におもねることを述べたもの。
およそ実社会でも、組織の中で上下関係があれば、下の者の取る態度としてよくある話だろう。「事なかれ」というのに近い。
上役の言うことに唯唯諾諾として従う、と言えば主体性のないおべっか使いで、将来性はなさそうだ。
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