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漢字の世界141

 

四字熟語
【2006.07.01】
七歩之才(しちほのさい)

詩の才能が豊かなこと

 今日から7月、7の字のつく熟語を取り上げる。

 7歩あるく間に詩を作る。作詩が早いこと、詩の才能が豊かなことをいう。

 魏(ぎ)の曹植(そうち)(植はショクとも読む)の故事。父の曹操(そうそう)が、初め兄の丕(ひ)より弟の植をかわいがって後継ぎにしようとしたことがあり、父亡き後、位についた丕は植をいじめた。

 宴会の席上、兄は弟に詩を作ることを命じる。七歩あるく間に詩を作れ、出来なければ殺す、と。植はすぐに次のような詩を作る。

 「豆を煮て羮(あつもの)(スープ)を作るのに、其(まめがら)が釜(かま)の下で燃え、豆が釜の中で泣く。其と豆は同じ根から生じたのに、なんときびしく燃えることよ」と、兄弟の仲を豆と其にたとえて詠うたった。兄は恥いったという。


全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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