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漢字の世界295

 

四字熟語
【2007.1.4】
糟糠之妻(そうこうのつま)

共に苦労し家庭築いた妻

 苦労を共にして家庭を築いた妻。

 糟は、かす。糠は、ぬか。粗末な食物(たべもの)をいう。つまり、粗末な食物を食べ苦労を共にした妻をこう呼ぶ。

 後漢の光武帝の姉がやもめになったので、重臣の宋弘(そうこう)に再婚させようとした。帝(みかど)は姉を屏風(びょうぶ)の裏に隠れさせ、宋弘を呼んで「諺(ことわざ)に、身分が高くなったら交友を易(か)え、富んだら妻を易える、というが君はどう思う」と尋ねた。すると宋弘は「貧しい時の交友は忘れられませんし、糟糠の妻は堂〈座敷〉より下(くだ)さず、と申します」と答えた。貧しい生活を共にした妻は一生大事にするという意味だ。

 帝は姉に「再婚の話はうまくいかない」と言ったと。

 秀吉の寧々(ねね)や一豊(かずとよ)の千代(ちよ)も糟糠の妻のよい例だ。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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