「深慮遠謀」というのも同じ。『史記』に、「深謀遠慮、軍を行い兵を用うるの道なり」とある。軍隊を動かして戦争するには、深く考え、遠い将来のことまで気配りしなければならない、ということ。
「遠慮」は、今日では「人に気を使って控える」意に用いるが、ここでは文字通り「遠き慮(おもんぱかり)=将来をよく考える」の意味。
この言葉も元は戦争に関するものだったが、今日では一般的によく用いられる。
物事に当たってよく考え慎重な態度をとることで、人のあるべき形である。この反対が「短慮」であり「浅慮」である。
「短慮」は、気短か、せっかち。「浅慮」は、あさはか、というのに当たる。
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