大波小波が湧(わ)き立つように変化が激しいこと。「瀾」は大波。「万丈」は、長さが長いこと。この場合は、波が非常に高い意。1丈は約3メートル。「瀾」が当用漢字にないので、「波乱万丈」と書くのもある。
「波瀾」は、謝霊運の詩に「耳を傾けて波瀾を聆(き)く」とあるのは、文字通り「波の音」を聞く意。李白の詩に「人心は波瀾の若(ごと)し」とあるのは、人の心の変わりようを波の変化の大きさに喩(たと)えている。
この言葉は「波瀾万丈の生涯」のように、起伏に富んだ人生を喩えることが多い。たとえば中国では、李白がよい例だ。
隠者と交わって放浪するうち、一躍宮廷詩人として時めき、また反乱に捲(ま)きこまれて罪人となる人生だ。
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