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漢字の世界337

 

【2007.2.23】
自給自足(じきゅうじそく)

必要な物を自分で作る

  自分に必要な物を、自分で作り間に合わせること。

 「自(みずか)ら給し自ら足(た)る」と読む。四字の熟語としての古い用例はない。

 「自給」は『後漢書』に李(り)恂(じゅん)という学者が免官後、郷里に帰り「諸生と席を織りて自給す」(弟子たちと席〈むしろ〉を織って自給した)という記事が見える。

 「自足」は『列子』に「施さず恵まずして、物自ら足る」と見える。神人(神様)が施したり恵んだりしなくても、すべての物はおのずから満足する、という意味である。

 この語は一般的には、自分で自分の用に間に合わせるという意味で用いる。

 戦中戦後、物のない時、どこの家も小さな庭に野菜などを作り、自給自足の生活を精いっぱいしたものだ。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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