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漢字の世界346

 

【2007.3.6】
読書三到(どくしょさんとう)

読書は心と目と口でする

 読書は、心と目と口でしなければならない。宋の朱子(熹(き))の唱えた読書の要諦(ようてい)(大事なこと)だ。

 朱子の文章に「読書に三到有り、心到、眼到、口到なり」とある。さらに「三到の中、心到最も急なり」という。「急」は「緊急」の意で、「心到」が最重要だというのである。

 朱子の説く読書の方法は、まず周りを整頓し清潔に保ち、姿勢を正しくして書物に向かう。一字一字よく見て(眼到)、口に出して朗誦(ろうしょう)(口到)する。無心に千遍も朗誦すると心に滲(し)みこむ(心到)のである。

 ただ、心ここにあらずといった状態で口到、眼到しても駄目。心をこめて一心に読む。心に刻みこめば忘れることはない。「心到」が最も重要な所以(ゆえん)である。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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