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漢字の世界364

 

【2007.3.28】
金声玉振(きんせいぎょくしん)

知・徳を備えて大成

 鐘(金)を叩たたいて始め、磬けい(玉)を打って終わる。孔子の偉大な事業をたたえた語。始めと終わりを全まっとうし、知・徳を備えることを喩たとえる。

 古代、鐘、磬、笛、太鼓など八種の楽器を合奏するとき、まず鐘を叩いて始め、終わりに磬を打って締めくくった。これを孔子の事業をたたえる喩えに用いた。『孟子』に見える。

 「孔子をこれ集大成という。集大成とは金声して玉之これを振おさむるなり」(孔子の生涯を「集大成」という。集大成とは鐘を叩いて始まり磬を打って収める)

 多くのものを広く集めてまとめあげる「集大成」の語はここから出た。

 孔子の故郷(山東省曲阜きょくふ)へ行くと、「金声玉振」の四字を刻した大きな鳥居(石坊)が立っている。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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