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漢字の世界365

 

【2007.3.29】
片言隻語(へんげんせきご)

ちょっとした言葉

 ちょっとした言葉。わずかな言葉。

 「片言隻」とも「片言隻」ともいう。「一言半句(いちごんはんく)」もこれに近い言葉。
 「片言」は『論語』に「片言以(もっ)て獄(ごく)(訴訟)を拆(さだ)むべき者は、其(そ)れ由(ゆう)(子路の名)なるか」(ほんの一言聞いただけで訴訟を裁けるのは子路だろう)と見える。

 「片」は、物の片方から転じて、少し、わずかの意。「隻」は、又(手)に隹(1羽の鳥)を持つ形で、ひとつ、の意。転じて、少しの意になる。(ついでに、雙(そう)=双は、鳥がふたつの意)「隻字」「隻句」は六朝時代の文章に出てくる。

 「片言隻語」は、否定の言い方で用いることが多い。例えば「片言隻語も理解しない」とか、「一言半句も聞き洩(も)らさない」のように。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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