堅(かた)くこらえて動かない。がまん強く志を変えない。
四字の熟語としては、中国の古典には用例が見あたらない。「堅忍」は『漢書(かんじょ)』(前漢の歴史)に「周昌(しゅうしょう)、其の人堅忍伉直(こうちょく)」と、周昌の人柄を、がまん強く正しい(伉も強いこと)、と評している。
「不抜」は、抜けない、動かないの意で、『老子』に「善よく建たつ者は抜けず」(しっかり建てたものは抜けない)と見え、「不抜の志」という用い方も後にするようになった。
四字熟語としてはわが国の岡本韋庵(おかもといあん)(幕末明治の人)の文の「古(いにしえ)より能(よ)く絶大の事業を成す者は、その志気(しき)堅忍不抜によりて之(これ)を致いたす」が最初の例らしい。
大きな仕事を完遂するにはがまん強い志が必要だ。
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