暑さで汗がたらたら流れること。
古くは左思(さし)(西晋の文人)の文に「流汗脈沐べきぼく」という語が見える。「脈沐」は小雨のこと。小雨がひっきりなしに降るように汗が流れることを形容したもの。
「淋漓」は、したたるさま。たらたら、ぽたぽた。「淋歴(りんれき)」、「淋漉(りんろく)」というのも同じ。
リンリにしろリンレキにしろ、ラ行の音が頭にそろい、ものが流れるなめらかさ、勢いのよさが音の響きに表れている。汗が盛んに流れる感じだ。
「流血淋漓」といえば、血が盛んに流れること。負傷がひどいさまの形容。
「墨痕(ぼくこん)淋漓」といえば、毛筆の墨のあとが生き生きとして勢いのよいさま。達筆の形容に用いる。
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