自分がした悪事は自分がその結果を受けること。ことわざの「身から出たさび」に近い。
もと仏教の語。『正法念経(しょうぼうねんぎょう)』に「異(い)人悪を作(な)すに非ず、人苦報(くほう)を受くるに非ず、自業自(みずか)ら果(か)を得(う)、衆生(しゅじょう)皆此(か)くの如(ごと)し」(他人が悪事をするのでもなければ、苦しい報(むく)いを受けるのでもない、自分の悪事は自分がその結果を受ける。人々みなそうだ)とある。
自業(ごう)と読むのは、仏教語の常で呉音(ごおん)(ぎょう、は漢(かん)音)による。自らのしわざの意。「自得」は、自分で結果を得る(報いを受ける)こと。善いことをすれば善い結果が得られる、という意味もあるが、今は悪事の報いの意味に用いる。
「因果応報(いんがおうほう)」「天罰覿面(てんばつてきめん)」などが近い意味の言葉だ。
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