弱い者の肉を強い者が食う。強者が弱者を力で虐しいたげる喩たとえ。
韓愈かんゆの文章に見えるが、そこでは鳥や獣(けもの)に例を取り、「弱之肉、強之食」(弱の肉は強の食)といっている。弱い者の肉は強い者の食べ物、という意味。
ミジンコを魚が食べ、魚を鷺(さぎ)が食べ、鷺を鷲(わし)が食べる。自然界ではこの掟(おきて)を免れることはできない。自然の摂理というべきものだが、つまりは”力の論理”にほかならない。
人間の世界でも、この論理はまかり通る。周の初めに1200あった諸侯の国は戦国の末に7つになり、ついには秦(しん)に食われた。
今や強い企業が弱い企業を狙って、虎視眈眈(こしたんたん)(120回)、買収をしかける「弱肉強食」の戦国時代になった。
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