ぐずぐずして煮え切らない。決断力がないこと。
「優柔」はユウジュウと音のそろう畳韻語(じょういんご)。もともとは優しい、おとなしい、ゆったりしているなど、良い意味の言葉だったが、ぐずぐずするなど悪い意味に変わったようだ。
実はこれに似た言葉に「優游(ゆうゆう)(遊)」があり、こちらの方は『尚書大伝(しょうしょたいでん)』(漢代の書経学の書)に「周公将(まさ)に礼楽(れいがく)を作(おこ)さんとして、優游すること3年、作す能(あた)わず」と、礼楽の制度を興(おこ)すのに周公が3年ぐずぐずして、結局できなかったことをいう。
四字熟語としても「優游不断」が『漢書』に見え、決断力のない意味に用いている。優游と優柔は音も似ており、いつの間にか混同して用いたのだろう。
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