のんびり気ままに暮らす。ゆったりくつろぐ。
「悠悠」は、『詩経』にしばしば出てくる語で、憂うれうるさまや、はるかなさまなどいろいろの意味がある。ここではのんびりしたさまの形容である。前回に出た「優游」も、発音が全く同じで、ぐずぐずする意味のほかにゆったりする意味に用いられる。
「自適」は、自ら適す、自ら適(かな)うと読み、自分の心に満足すること。蘇東坡(そとうば)の「赤壁賦(せきへきのふ)」に、江上の清風と山間の明月とは神さまの贈り物で、「吾と子(し)との共に適する所なり」(私と君との心にかなうものだ)と言っている。
のんきに過ごすことを「悠悠閑閑(かんかん)」ともいう。勤めを終えて「悠悠自適」の暮らしができれば人生成功だ。
|