3人、5人ぐらいで道を行くさま。転じて、人や家がちらほらと散在するさま。
李白の「採蓮曲(さいれんきょく)」という詩から出た言葉。それによると、美しい娘たちが水辺で蓮はすの実(み)摘みをしているところへ、若(わか)い衆(しゅ)がやって来る場面、―岸上誰(がんじょうた)が家(いえ)の遊冶郎(ゆうやろう)
三三五五垂楊(すいよう)に映えいず―(岸にはどこの伊達男か、しだれ柳の影に3人、5人とやって来る)と詠(うた)う。
つまり、逢い引き(ランデブー)の場面を詠ったもの。
遊冶郎は、身持ちの悪い遊び人というのではなく、粋いきな若者、といった明るいイメージ。粋な若者と美しい村娘の逢い引きである。
もとはこのように艶(つや)っぽい詩から出た語だが、今では3つ5つと人や家のちらほら見えるさまに用いる。
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