親しい友情をいう言葉。
杜甫(とほ)が李白(りはく)を思って詠(うた)った詩句に基づく。
渭(い)北春天(ほくしゅんてん)の樹(き)
江(こう)東日暮(とうにちぼ)の雲(くも)
何(いず)れの時か一樽(いっそん)の酒(さけ)
重(かさ)ねて与(とも)に細(こま)かに文(ぶん)を論(ろん)ぜん(私は都〈渭北〉であなたを思い、春の空に聳(そび)える樹を仰いでいます。あなたは江東〈南京(なんきん)のあたり〉で日暮れの雲を望み、西の都を懐かしんでいるでしょう。いつか一杯やりながらまた共に文学を論じたいですね)
八句の詩の後半の四句。かつて2人は山東を旅し、酒を飲み文学を論じて親交を深めた。今、杜甫は都の長安(今の西安)にいて、江東方面を放浪している李白を思いやっているのだ。この詩から友情の通かよいをいう江雲゚ヘ樹の語ができた。
|