あちこち忙しく走り回ること。
「東西奔走」(東西に奔走する)を互い違いにいったもの。互文(ごぶん)である。「東行西走」ともいう。
「奔走」は、『詩経』に「駿(なが)く奔走して廟(びょう)に在り」(長い間お廟(たまや)に仕え走り回る)との句が見えるほか、古典によく用いられる語。
「奔」には急いで走る、急場に間に合うように走るという意味がある。だから「東奔西走」というと、何かさし迫ったことのために走り回る意に用いる。
就職口を求めるためにとか、借金返済のためになど卑近(ひきん)な用い方もあるが、難病に悩む人を救うために日夜東奔西走する、のように大きな目的を達成するため、献身的にあちこち走り回る場合の用い方が多い。
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