目的に向かってまっしぐらに進んでゆく。
「勇(いさ)み往(ゆ)き邁(つと)め進む」と読む。古い典故はない。意味の近い言葉としては「勇往直前(ちょくぜん)」がある。直前は「直(す)ぐに前(すす)む」と読み、まっすぐ進んでゆく意。李退渓(りたいけい)(晃(こう))と並んで李氏朝鮮の二大儒と称される李栗谷(りつこく)(耳(じ))の文に見える。
邁進の「邁」は「勵(れい)(励)」と通用し、つとめるの意だが、遠くへ行く、という意味もあり、遠くの目的地までどんどん進んで行くことになる。これでも通ずる。
勇往邁進といえば、進んで行く動作に加えて、気力の充実しているさまも含む言葉だ。
胸を張り堂々と尭(たゆ)まず怯(ひる)まず、困難をものともせず行く。その点、「猪突猛進(ちょとつもうしん)」(132回)とは違う。
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