心の持ち方が優れている。志は、こころざし。操は、節操、みさお。堅固は、かたい。人物がしっかりしていることをいう。
一昔前までは、人物推薦書によく使われた言葉だ。
漢代の記録によると、天下の名儒(大学者)を招いて博士とし、貴族や高級官僚の子弟を学生として学ばせた。中でも志操のある者には特に給費を増やした、とある。学習の能力よりも、心の持ち方を重視したのだ。
今日では、どんな弾圧にも屈せず自分の主義主張を変えない場合にも言うが、実社会において、いわゆる危険思想は持っていない、まじめな考えの持ち主であることを強調する場合に言うようだ。
人物評価で「志操堅固」と対(つい)になるのが「温厚篤実」。
|