大勢でやかましく言い合うさま。
「喧喧」は、音がやかましい。唐の祖詠(そえい)の詩に「笳鼓(かこ)喧喧たり漢将の営」の句がある。前線の陣営で笛や太鼓の音がやかましく聞こえてくるさまを詠(うた)う。
「囂囂」は、『詩経』に「讒口(ざんこう)囂囂」(告げ口をする人々の声がやかましい)とある。これは人の声がやかましいさまに用いる。
「囂囂」と似た語に「轟轟(ごうごう)」があるが、こちらの方は車や馬の往来の音が激しいさま。文字通り車がたくさんで、とどろく意だ。
前回の「侃侃諤諤」は大いに議論するさまをいい、用法は違うのだが、発音が近いせいか、このごろは「喧喧諤諤」と混用している。やかましく言い立てる意味のようだが、誤用である。
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