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四字熟語ＴＯＰ
漢字の世界２７９

　
【２００６．１２．１５】
厚顔無恥（こうがんむち）

厚かましく恥知らず
　厚かましく恥知らず。

　古く『詩経』に「巧言黄こうの如ごとく、顔之これ厚し」という句が見える。「巧言」は『論語』に「巧言令色」（３５回）とあるように、うわべを飾ったうまい言葉。「黄」は、笛の中にある舌。笛の舌は笛を吹くとき揺れて音を出す。そのように巧言は耳に快い音を立てて人を欺く。それを恥としないのは面の皮が厚い、という。

　「無恥」は、恥を知らないこと。『論語』に「之これを道びくに政せいを以てし、之を斉ととのうるに刑を以てすれば、民免れて恥無し○○○」（法令によって導き、刑罰によってただせば、人民は刑を免れればよいとして恥を知らない）とある。

　「鉄面皮（てつめんぴ）」という言葉もあるが、面の皮が厚くて恥知らずでは最低の人間だ。

全国漢文教育学会長
石川　忠久 
　


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