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Travis Japan中村海人、“共感できたらヤバい”役に奮闘「貪欲に食らいついていこう」 変わった役作り?も実行【インタビュー】

08/28 10:35

  • エンタメ総合
MBS/TBSドラマイズム『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』第2話より中村海人(C)「完璧ワイフによる完璧な復讐計画」製作委員会・MBS

 7人組グループ・Travis Japanの中村海人(27)が出演する、MBS/TBSドラマイズム枠『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』が放送中だ。俳優の中村ゆりかと犬飼貴丈がW主演し、夫婦の壮絶な騙(だま)し合いを描いた今作で愛憎入り交じる離婚計画に巻き込まれる人物を演じている。ORICON NEWSなどのインタビューに参加した中村に、3作目の連ドラ出演となる今作への意気込みやこれまでと違った一面を魅せる役柄について聞いた。

【場面写真】ブルーのシャツ姿がさわやかな中村海人

 今作は雪村こはる氏による小説を実写化。仕事も家事もそつなくこなす完璧な妻・雨宮成美(中村ゆりか)は、自分を愛し、いつも優しい言葉をかけてくれていた夫・柊斗(犬飼)と、自分の後輩である看護師・有馬莉々花(三原羽衣)との不倫関係に気づく。完璧過ぎる結婚生活から一転、完璧過ぎる復讐計画を仕掛け、夫を追い詰めていくが、一方の柊斗は同僚の柏木瑞希(中村海人)を巻き込み、完璧な離婚計画を企てる。

 瑞希は柊斗と同じ税理士事務所で働き、整ったルックスで「落とせない女はいない」といい切るほどのモテ男で女好き。柊斗から、成美との不倫を持ちかけられ、高額な報酬で引き受ける。最初は金目的だったが次第に惹(ひ)かれ始めてしまう。成美に対して本気になっていく自分と、友人である柊斗を裏切ることができない自分との葛藤に苦しむこととなる…といった複雑なポジションを演じる。

■原作瑞希の“イケメン”具合がプレッシャー「僕で大丈夫かな」

――まず自分の役をどういうふうに捉えて、どうやって演じようと思いましたか。

初めにこの作品を一通り読ませていただいた時に、柏木瑞希という役はすごく自分に自信があるのだろうなと感じました。瑞希自身いろんな女性の方に手を出して、そこには多分本当の愛はないんだろうなとか、女性の方に対しての接し方が多分瑞希は完璧なんだろうなって。だからこそ、自分の中でどういうふうに瑞希と向き合えばいいのかなと考えました。小説や漫画を読んでいるうちに、僕の頭の中で『瑞希ってこういうふうなしゃべり方なんだろうな』とどんどん明確になっていきました。

――しゃべり方も割とすごく甘いというか。

そう、甘いんですよ。最初、頭の中で再生されたのが、語尾がめっちゃ優しい人なんだろうな、と。だから、言葉の話し方の優しさは、現場に入る前はすごく意識していました。

――そのアイディアをもって現場に入って監督の反応はいかがでしたか。

そうですね。監督の中でもやっぱり考えがあったので、監督の意見をいただきながら調整していきましたね。

――監督の言葉で印象的だったことや演じる上でヒントになったことはありますか。

僕自身、ドラマに出させていただくのがこれで3本目。慣れているわけじゃないので、やっぱりすごくぎこちない時も多かったと思うんですよ。でもその中で監督から『もっと普段通りにやってみてもいいんじゃない?』『無理してその役を作りすぎなくてもいいんだよ』と声をいただけた時は、1個、自分の中でそれでもいいんだなって思えました。別に役に寄り添わないとかじゃなくて、その役をまとった状態で、自分を出せるようになれたらもっといいんだな、と確認できましたね。

――実はすごく難しそうです。

マジで難しいですね。本当に経験があるわけじゃないので、こうして現場に立たせてもらって、監督の声や、共演者の方の声を本当に1個1個自分の中で受け入れていかないと、ひねくれた演技しそうだなって思っているので、柔軟に吸収できているんじゃないかな。成長は自分で決めることじゃないから。自分はその日のベスト、その瞬間のベストを出すつもりでやってはいるんですけど、それを決めるのは自分じゃなくて、現場にいた皆さんや視聴者の方なので。

――役は共感的なところや自分とちょっとリンクするところもありますか。

さすがに共感できたらヤバいんじゃない!?(笑)リンクする部分はそんなにないと思うんですけど、瑞希って服装が綺麗めなんです。すごく落ち着いているというか、そういうファッションはすごく憧れます。あとは、女の人にモテるっていう観点で言うと、僕にはファンの方がいてくれたりするじゃないですか。そういう面では似ているのかもしれないですよね。(笑)

――瑞希も女性がほっとけない雰囲気がありますが…。

どうなんだろう。(自分も)ほっとけないタイプなのかな?自分ではわからないですね。(笑)

――そんなモテる瑞希を演じることにプレッシャーはなかった?

めちゃくちゃありました(笑)。漫画の瑞希はめちゃくちゃイケメンじゃないですか。僕で大丈夫かなって若干思いましたよ…(笑)。あ~僕、こんなにイケメンだったっけな?って。だから、寝る前に枕元に(瑞希の)画像を置いて寝ていました。知りません?枕元に置いて寝ると、その顔に近づくっていう(笑)

――じゃあビジュの良さが増したのはそのおかげですかね(笑)

いや、どうなんですかね(笑)。でも瑞希という役柄を経て、大人の落ち着きは手に入れたのかもしれないですよね。

■お気に入りのセリフは“ディル”「普段、僕が絶対言わないだろうな」

――これまでのドラマや、最近も映画出演やソロでのお仕事も増えてきたと思いますが、初めての現場に1人で行く時って緊張するタイプですか?

え~緊張しますよ。やっぱり僕という人間性を知っている人はいないわけじゃないですか。だから、普段、自分のいるグループの感じとはまったく違うと思います。ただ、やっぱり自分自身、努力しないといけない人だなと根っこで思っているので、そういうところは忘れずに、貪欲に食らいついていこうっていう気持ちで 今回も入らせていただきました。

――じゃあ、今回も入る時は結構緊張しましたか。

緊張しました(笑)。ガチガチだったと思います。いや、でも睡眠は取れてました(笑)。台本も早い段階でいただけていたので、セリフ自体もある程度入れられた状態で行けたんですけど、やっぱり普段はカメラの前で歌って踊っていたりしても、自分の演技というか、普段しないことをするとなると、違う緊張感が出てきちゃう。『(セリフを)言おう、言おう』みたいな感じになっちゃったのですが、でも現場に入る前の日はすごく楽しみでした。

――W主演の犬飼貴丈さんや、中村ゆりかさんとは、すぐに打ち解けられましたか。

僕は犬飼さんのことを“イーさん”って呼ばせていただいているんですけど、イーさんはすごく気さくに声をかけてくれた。インの日も、やっぱりどこかしらで僕が緊張しているのを察して、話しかけてくれたり。中村さんも、僕の話し相手になってくれていましたね。それこそ、中村さんとのシーンがある時とかは、ちょっと前室で練習した後に現場行ったりもしてくれて。すごくお2人とも心強かったです。三原(羽衣)さんは小動物みたいでした(笑)。なんかキュルキュルしていましたね。

――“イーさん”という呼び方はどういうふうに決めたのですか。

なんか難しいんですよ(笑)。うちの事務所って基本“くん”付けじゃないですか。年が離れすぎたら“さん”にはなるんですけど、「犬飼さん」って呼ぶと、距離が遠く感じるし、「犬飼くん」って呼ぶのもなんか申し訳ないなと思ったので。じゃあ、犬飼さんのイをとって“イーさん”にしようと思いました。

――それは中村(海人)さんから考えて提案されたんですね。

結構、いろんな呼ばれ方をされているみたいで。だから『新しいあだ名を考えたろ!』と思って、それにしました。

――中村ゆりかさんとは“中村さん”同士。なんと呼び合っていたんですか。

「中村さん」って呼ぶことはあんまりなかったかも。役名で呼ばせていただくことが多かった気がします。ふざけて下の名前で呼び合う時もあって、それが使われているかどうかわからないですが、それぐらいフレンドリーな現場ではありました。

――すでに1、2話が放送済みですが、印象的なシーンはありますか。

第2話で柊斗の計画を知るんですが、そこから物語がちゃんと始まっていく。そこは面白かったです。男2人で話すことってそうそうないじゃないですか。第1話で柊斗がちょっとイライラしながら僕のところに寄ってきて、話を聞いている時は周りに人がいるんですけど、ああやって地下駐車場に呼ばれることって、不良の漫画かスパイ映画かどっちかぐらいじゃないですか。その雰囲気で柊斗が偽装不倫を持ちかけてくるところが、面白い。瑞希もちょっと面白そうだから、じゃあその話に乗ってみよう、という空気に変わるのとかも印象的でした。

――撮影自体はいかがでしたか。

その日が僕のクランクインの日だったんですけど、地下駐車場がものすごく暑かったですね。ジャケットを着ていて、メイクさんが氷のうを持ってきて首元に置いてくれていました。緊張しているし、監督からアドバイスや、こういうふうにしてほしいって言われた時に、うまくできなかったりすることもやっぱりあって…そういう時に、なんでか知らないけど、めちゃくちゃ汗が出るっていう(笑)。中村さんだったり、イーさんが準備できているのに、僕ができてない。それに焦って、また汗が出るっていう(笑)

――これからの瑞希の見どころを教えてください。

瑞希がどういうふうに人として成長するか。女の人と遊んでいるとか、1人の人を好きになれないとか、成美をだまそうとしているけど、瑞希が成美と接していく上でどういうふうに変わっていくか、柊斗との人間関係がどう切り替わっていくかはすごく見どころになるのかな。ハラハラもしますし。『え、どうなるの!?』みたいな、そういうシーンが多いんじゃないかな、と思います。台本を最初は自分のセリフ、その後は全体把握するために読み直して、そのうちに『このセリフとかおもろいな~』とかはいっぱいありました。

――そのなかでのお気に入りのセリフは?

普段、僕が絶対言わないだろうなっていう瑞希のセリフがあって…『ディルもある』っていう…(笑)。ディルっていうポテトサラダに入るハーブがあるんですけど、絶対に!僕が普段言わないだろうなっていう…(笑)。第2話の料理シーンは結構オモロイかも(笑)。料理シーンでワインを入れるんですけど僕が慣れてなさすぎて、ドバドバドバ~っていっちゃって…もう1回やろうかって…(笑)。そのあと、小さい声で聞こえてたら聞いてほしいですけど、ちゃんと入ってるかな。僕が初めて言う言葉が出たんですよ。『パスタにあえてみてもいいよね』みたいな…柏木瑞希が使う料理の単語と中村海人が使う料理の単語ってまったく違うんで、 そこは結構鮮明に覚えています(笑)

■「『柏木瑞希が中村海人で良かったな』と言われるように」

――いよいよ放送日(取材は第1話放送間近)ですね。

楽しみです。放送前からオフショットがいっぱいSNSに上がっているのを見て、『あ、俺、本当に出るんだな』って思いましたもん(笑)。でも視聴者の方にどういうふうに自分の瑞希が届くのか、すごく楽しみではあります。

――放送中はやっぱり視聴者の方の反応が気になりますか。

気になるんですよ。やっぱり皆さんの声が本当じゃないですか。だからそれを見て『もっとこういうふうにできたのかな』とか、自分の反省点が生まれてくると思うので、そこは勉強させてもらおうかな。

――演技についての感想を知りたい?

めっちゃ知りたいです。うちのグループでも、いろんなメンバーが演技をしたりしているんですけど自分に持ってない演技を持ってたり、味の違う作品を1人ずつやっているからこそ、違った感想が出てくると思うし、僕は今回、3人の監督にいろんなアドバイスをいただいて、そこで吸収したものを自分なりに飲み込んでこの作品で出したので、伝わればいいなって思います。

――これまでのお芝居の経験で、今作に活かせたことはありましたか。

今回の『完璧ワイフ』では、台本がすぐ届いてまとまっていたので、すごく読みやすかったのもありますが、しっかりちゃんと準備した状態で、インできた。自分の中で読解力が上がったのかはわからないけど、ちゃんと台本を読んで、理解して、どういうふうにいけばいいのかっていうのは、身に付いてきたのかなって思います。別に前の仕事が覚えられなかったわけじゃないけど、前よりも良くなったなって思います。

――今後を含めてお芝居へのモチベーションは今、いかがですか。

もちろんお話をいただけるならやりたいです。正直自分の演技が良いものだとは思わないし、未熟な部分がすごく多いと思うんですけど、いただけるならその作品全力で向かっていって作品に還元したいです。もし、完全オリジナル作品なら、ちゃんとそのキャラがこの人なんだなというイメージがつくとか、今回は小説が原作ですが『柏木瑞希が中村海人で良かったな』と言われるようになったらうれしいですね。

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