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【いわき―大分】後半38分、ヘディングシュートを放ついわきのFW谷村(右)。ネットを揺らしたが、オフサイドとなりゴールにはならなかった=ハワイアンズスタジアムいわき

いわきFC3連敗 サッカーJ2、大分に攻勢も精度欠く

07/07 07:30

 サッカーJ2第23節ー。サッカーJ2のいわきFCは6日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)で大分トリニータと対戦、0―1で敗れ、今季初の3連敗を喫した。通算成績は8勝7分け8敗で順位は20チーム中8位を維持した。

 いわきは前半、思うように球をつなげず攻めあぐねた。後半38分には、FW谷村海那(かいな)が頭でネットを揺らしたがオフサイドとなり、得点は認められなかった。終了間際に失点し、攻守に精彩を欠いた。

 いわきは次戦の14日、アウェーのNDソフトスタジアム山形(山形県天童市)でモンテディオ山形と対戦する。午後7時開始予定。リーグ戦に先立ち、10日にはハワイアンズスタジアムいわきで第104回天皇杯全日本選手権の3回戦が行われ、J1サンフレッチェ広島と戦う。午後7時開始予定。

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【動くグラフで見るJ2順位】

 【評】決定力を欠いたいわきが最終盤の1点に泣いた。試合は丁寧にボールをつないでくる大分に対し、いわきが積極的なプレスからカウンターを試みる構図。前半は膠着(こうちゃく)状態が続いたが、後半は運動量で上回ったいわきが攻勢を強めた。速攻から多くの好機をつくったがゴール前での精度を欠き得点できずにいると、後半追加タイムにカウンターから痛恨の失点を許した。(小磯佑輔)

 谷村ヘッド弾は幻に

 いわきが後半追加タイムに一瞬の隙を突かれた。相手ゴール前に上げたボールをはね返されると、カウンターで素早くパスをつないで攻め込まれ、クロスからフリーの選手に決勝弾を押し込まれた。何度も決定機をつくりながら得点を奪えず悔しい結果に。いわきはこれで3連敗となった。

 序盤こそ苦戦したが、試合を通した主導権はいわきが握っていた。敵陣で連動したプレスをかけ、大分のミスを誘発。DFラインも高く設定し、抜け出しを狙う相手FWを何度もオフサイドにかけた。後半に攻勢をかけ、鋭いカウンターで何度も攻め込んだ。

 しかし、相手ゴール前での最後のプレー精度が足りなかった。相手の倍近くとなる11本のシュートを放ったが、その多くはゴールの枠外に飛んだ。後半38分には左サイドからのクロスにFW谷村海那が頭で合わせてゴールネットを揺らしたが、わずかに飛び出しが早くオフサイドとなった。谷村は「『紙一重だった』ではなく、あれを決められるようにしないといけない」と振り返った。

 チーム全体で「どんな展開でも良いから勝とう」と臨んだ試合だっただけに、落胆は大きい。しかし、谷村とともに多くの好機をつくったFW有馬幸太郎は「負けるとできなかった部分ばかり目につくが良かった部分も見つめたい」と語った。巻き返しに向け、自信を失わないことも重要だ。谷村は「気持ちを切り替え、勝利で流れを変えたい」と語気を強めた。(小磯佑輔)