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【広島―いわき】後半、相手攻撃を防ぐいわきのMF下田 =ハワイアンズスタジアムいわき

いわきFC、サッカー天皇杯3回戦敗退 J1広島の猛攻に力負け

07/11 07:20

 サッカーJ2のいわきFCは10日、ハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)で行われた第104回天皇杯全日本選手権3回戦でJ1のサンフレッチェ広島と対戦、0―4で敗れた。天皇杯初の3回戦突破を目指したがJ1チームに完敗し、リーグ戦を含め公式戦4連敗となった。

 いわきは前半を0―0で折り返したものの、試合が進むにつれて広島に押し込まれる展開に。体を張った守備で再三のピンチを切り抜けたが後半17分、21分、23分と立て続けにゴールを許すと、試合終了間際にも追加点を奪われ、力尽きた。

 あいにくの雨となったが、3074人が来場した。いわきは今大会、2回戦から登場し、J2ブラウブリッツ秋田を2―0で下して7年ぶりに3回戦に進出していた。 

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 【評】いわきは格上相手に力負けした。前半はたびたび好機をつくられたが、体を張ってゴールを守った。しかし、後半は自陣に押し込まれる苦しい展開が増えた。同17分にCKから先制点を許すと、ミスも絡んで立て続けに失点。攻め手も欠き、終了間際にパスミスから4失点目を喫した。(小磯佑輔)

 後半失点「魔の6分間」

 J1広島の猛攻を何とかはじき返していたいわきだったが、後半17分に先制を許した。セットプレー対応の隙を見抜いて攻めに変化をつけてきた広島に、CKからヘディングを決められると、わずか6分間で3失点。質の高さを見せつけられての完敗となった。

 3失点目も先制点と同じ形。広島はCKで連係し、遠いサイドにノーマークの選手をつくり出すと、クロスにぴたりと合わせる。立て続けに決めてしまう力に、いわきの選手や指揮官は口々に敗因として「プレーの質の差」を挙げた。

 厳しい一戦だったが、いわきにとっては、DF不足を補うための緊急策に一定の収穫があった試合にもなった。プロになって初めてのセンターバックに挑戦したMF下田栄祐は「広島との質の差は感じたが、特に違和感なくできたかなと思う」と振り返った。

 今季リーグ戦の先発が4試合にとどまっている下田は、さらなる活躍を求めている。「ボランチ(守備的MF)で勝負したいが、複数のポジションができれば(監督も)使いやすくなると思う」と今後を見据えた。(小磯佑輔)