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【千葉―いわき】後半19分、先制ゴールを決めて喜ぶいわきのFW谷村=フクダ電子アリーナ
【千葉―いわき】後半途中に移籍後初出場し、存在感を見せたいわきのFW熊田(左)

いわきFC、後半に一挙3点 千葉に勝ちJ2参入後初の4連勝

08/18 08:30

 【サッカーJ2第27節】サッカーJ2いわきFCは17日、アウェーのフクダ電子アリーナ(千葉市)でジェフユナイテッド千葉と対戦、3―0で勝ちJ2参入後初の4連勝とした。通算成績は12勝7分け8敗で、順位は20チーム中7位を維持した。

 いわきは0―0で折り返した後半19分にFW谷村海那の今季15得点目となるゴールで先制。同27分にはFW有馬幸太郎が追加点を奪った。同29分にはDF堂鼻起暉(かずき)のクロスがオウンゴールを誘ってダメ押しの3点目を加えた。

 いわきは次戦の25日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)で17位のロアッソ熊本と対戦する。午後6時開始予定。

【動くグラフで見るJ2順位】

 【評】後半に一挙3得点を挙げたいわきが快勝した。前半は千葉に攻守で圧倒された。巧みにボールを回され長く自陣に押し込まれると、ミスも絡み何度も決定機を許した。後半の立ち上がりも好機をつくられたが、何とかしのぐと、同19分に谷村が、この日最初の枠内シュートを放ち先制。その後、立て続けに2点を追加し、一気に突き放した。その後は選手交代で守備を固め、リードを守った。(小磯佑輔)

 有馬、貴重な追加点

 いつ失点してもおかしくないような劣勢をはね返し、J2で初の4連勝を成し遂げた。守備陣が体を張ってゴールを死守すると、応えたのはFW陣。谷村海那、有馬幸太郎がそろい踏みで勝利を大きくたぐり寄せるゴールを奪った。「チーム全員の力でつかみ取った勝利だ」。試合終了後の有馬に笑顔がはじけた。

 前半、いわきのベンチは慌ただしかった。相手の圧力と千葉サポーターの大声援に選手がのみ込まれていたからだ。立ち上がりから後手を踏むと、中心選手にパスミスが相次いだ。急きょ布陣を守備的な「4・2・3・1」に変えたが、相手のシュートが何度もゴールポストを叩くなど、冷や汗をかき続けた。

 逆境の中、田村雄三監督が打った一手は攻撃的布陣への変更だった。「リスクもあったが、思い切った」。後半からFW4人を並べる「4・2・4」にすると、これが奏功。選手の攻めの姿勢が引き出された。象徴的だったのは谷村と有馬の得点だ。谷村は強気のドリブル、有馬は積極的なシュートでゴールをこじ開けた。

 これで谷村はJ2得点ランキング単独トップの15得点。8日に入籍した有馬も自身のゴールで祝う結果に。チームだけでなく個人としても喜びの大きな試合となった。目標のJ1昇格プレーオフ圏内はもう目の前。谷村は「4連勝でチームに自信がついている。怖がらずに戦っていきたい」と力強く語った。(小磯佑輔)

 熊田、上々デビュー

 移籍後初出場を果たしたいわきのFW熊田直紀(郡山・海老根小卒)は「後半は自分たちから前に出て、攻撃できていたと思う」と振り返った。

 2点をリードした後半29分にピッチに立つと、身長181センチの高さと体の強さを生かして存在感を示した。得点に絡むことはできなかったが、「高さで印象は残せたと思う」と手応えを口にした。

 これまで経験がないくらい体に負荷がかかるといういわきでの練習に、「びっくりした。練習の強度が高く筋トレが多い」と苦笑い。「コンディションを整えて良い状態で試合を迎えたい」と成長を約束した。