【リマ共同】バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は16日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)が開かれたペルー首都リマで1年ぶりに会談し、米中関係安定に向けた対話の重要性を確認した。来年1月のトランプ次期米大統領就任を前に、習氏は「米政府との対話を続けたい」と訴えた。バイデン氏は両政府が率直な対話を重ねてきたことを評価した。
「米国第一」を掲げるトランプ氏は関税発動など対中圧力強化に言及しており、米中関係は波乱が見込まれる。バイデン氏は「米中の競争が紛争に陥らないようにすることが、われわれの責任だ」と述べ、意思疎通の継続を促した。
ウクライナ侵攻を巡ってロシアに派兵した北朝鮮への対応も協議したとみられる。両首脳の対面会談は昨年11月に米サンフランシスコ近郊で実施して以来。今回が最後になる。
新華社電によると習氏は、米国では大統領選が実施されたばかりだと指摘した上で、米中関係の「安定した健全で持続可能な発展」を目指す中国の方針は変わっていないと表明した。