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【いわき―熊本】前半25分、同点ゴールを決めるいわきのMF山口(左)=ハワイアンズスタジアムいわき
【いわき―熊本】後半29分、チーム3点目をヘディングで決めるいわきのFW熊田(右)

いわきFC、追撃届かず...熊本に惜敗 守備で苦戦、今季最多タイ4失点

08/26 07:40

 【サッカーJ2第28節】いわきFCは25日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)でロアッソ熊本と対戦、3ー4で敗れ、連勝が4で止まった。通算成績は12勝7分け9敗で、順位は20チーム中7位を維持した。

 いわきは1点を追う前半25分、MF山口大輝のゴールで試合を振り出しに戻した。しかし、再びリードを許すと、後半にFW有馬幸太郎、FW熊田直紀の得点で食い下がったが、追い付けなかった。

 いわきは次戦の31日、アウェーのユアテックスタジアム仙台(仙台市)で5位ベガルタ仙台と対戦する。午後7時開始予定。

 【評】いわきは守備の隙を突かれ、今季最多タイの4失点で敗れた。前半13分にDFの裏を取られて先制を許した。MF山口の得点で同点に追いついたが、CKから2点目を献上。後半は立ち上がりに1点ずつ取り合い、後半23分に2点差にされた。途中出場したFW熊田の得点で再び1点差に迫ったものの、あと1点が遠かった。(小磯佑輔)

 「全体的に緩さが目立った」

 熊本のパスワークに翻弄(ほんろう)された。いわきは今季最多タイの4失点で敗れ、連勝は4でストップした。「4失点していたら勝てる試合も勝てなくなってしまう。守備を修正しないといけない」。ゴールを決め、攻守で奔走したMF山口大輝は反省を口にした。

 攻撃陣は2試合連続の3得点で追い上げながらも守備は終始、苦戦した。1失点目は積極的にボールを奪いに行った裏のスペースを「まんまとやられてしまった」(山口)。

 CKとミスが絡んだカウンターで失点を重ね、最後は自陣をあっさり崩されて4点目を許した。「全体的に緩さが目立った。練習でしっかりと課題を克服する」と山口は語った。

 ただ、負けはしたものの熊本に対して強みを発揮した。競り合いの強さと出足の速さで攻め立て、得点が多く生まれる傾向の熊本とのカードで接戦を演じた。前半25分に決めた山口の得点は、MF西川潤が複数の相手に囲まれながらボールをキープ、山口が素早く持ち運んでゴールネットを揺らした。チームの武器で奪った得点だった。

 次戦はアウェーでの仙台戦。J1プレーオフ圏入りのため、何としてでも勝ちたい。仙台は堅守速攻を強みとしており、前節に続き今節でも目立ったパスミスは出せない。山口は「気持ちを切り替え、何が何でも勝って上位に食らいつく」と誓った。(小磯佑輔)

 熊田、初ゴール

 ホーム戦デビューとなったFW熊田直紀(郡山・海老根小卒)は、いわきで初ゴールを決め「自分の強みを出すことができた」と振り返った。

 後半21分に3トップの一角で途中出場し、その8分後に歓喜の瞬間が訪れた。MF坂岸寛大のクロスにダイビングヘッドで合わせた。クロスの直前、顔を上げた坂岸と「目が合った」と熊田。アイコンタクトが生んだ狙い通りのゴールだった。

 ただ、うれしさより負けたことへの悔しさをにじませ、「ここから勢いをつけ、勝利につながるゴールを決めていきたい」と次戦を見据えた。