夏がくれば思い出す。そう始まる「夏の思い出」は、尾瀬の記憶を詠(うた)った唱歌である。 遠い空、霧のなかの小径(こみち)、水芭蕉の花―。詩人江間章子さん(1913~2005年)の詩と、作曲家中田喜直さん(1923~2000年)のメロディーで紡がれた16小節の歌は、戦後から長く、人々を福島、栃木、群馬、新潟4県の境にある標高1400メートルの楽園にいざなった。 古里と重ねる かくいう記者も、歌の...
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