9月は、高原のリゾートにとって休み時間のようだ。夏の熱気が消え、辺りが紅葉に彩られるまでの間、ほっとしたような静けさに包まれる。森の上の青空も、あせたように見える。 そんな季節に、歌人の与謝野晶子(1878~1942年)は裏磐梯を訪れた。今から84年前の1936(昭和11)年のことである。 山の恐ろしさ 会津若松市の歴史研究家、石田明夫さんによると、与謝野晶子は同年9月4日、娘の藤子らと東...
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